・40代から50代の女性の挑戦
 チャレンジは40~50代に限ったことではない
 仕事と家族のバランス、自分自身の幸せを追求することが大事
 40代の離婚が多い 
 キャリア志向の女性は40代前半まで子供を持たないので年齢が上がってからの子育てになる
 そうでなく若くして子供を持った場合は、40代で子供は家を離れ、新しい自由な時間がある
 自分自身の幸せのために何かを変えていこうとしている
 それが、離婚であったり、新しいキャリアであったり・・・

 

 自分も大きくキャリアを変えてきた
   ・土木工学の学位、環境工学の学位、農業・自然の学位
   ・大学で外部講師 ⇒ コンサルタント(民間と公的機関)⇒ 外交官

 

・日本の女性について
 有能で高い教育を受けポテンシャルは高い
 大きな変化を感じる。5年前日本に来た時会議はダークスーツの男性ばかりだったが、今は一人は女性が

    いて場合によっては過半数が女性。働く女性が目に見えてきた。


 日本は長時間労働で有名。

 日本の伝統的な家族の形や社会で変えるのは大変かもしれないが、社会を変えるために、女性たちは自ら

 PUSHしていくことが必要


 女性、男性がそれぞれの特性を発揮するのが大事
 女性は共感能力や人付き合いが得意、これは管理職に求められる能力のひとつ
 日本女性もお互い支え合い、良いロールモデルを見つけて動いていくことが重要

 

・ウーマノミクス
 女性は力を付けてきていると言われている、デンマーク女性の年収も増えてきており決定権を持つように

 なっている。男性にとって代わるのではなく、女性らしく、力をどう使うのか考えていかなくてはならな

 い。

 

パネルディスカッションから

 

続いてのパネルディスカッションは、富士通SSL(株)の島村さんにファシリテータを務めていただきました。

まず始めのテーマは「女性の社会進出」が進んだ背景における日欧の比較です。
 ※ここから先は キャッチャさんの発言は(K)、竹之内さんの発言は(竹)、島村さんは (島)

パネルディスカッション

(K)デンマークの社会には常に「平等」の考えがある。女性がそれを要求したときすでに社会にはその基盤があった。女性たちも過去50年間PUSHし続けてきた。

 

(島)一方日本では、裁判で判例によって「男女平等」が制定されてきたという違いがある。 

 

(竹)ポジティブアクションは、女性の優遇ではない。採用が9:1なら、女性管理職も同じ比率でいるべきで、そうでないならそこが問題

 

(K)25年前デンマークでは女性は男性のようにならなければならないと思われたが、それは違う。社会全体が女性の価値(男性とは違う特性の価値)を見出し、活用していくのは重要

 

(島)デンマークモデル 「Golden Triangle」
・柔軟的な労働市場
・失業者への手厚い失業保険
・失業者への教育訓練を伴う積極的な労働政策
⇒これを支える高い税金(25%)地方税も入れれば収入の半分は税金

 

EUの「モビゲーション」 Mobility (移動)とEducation (教育)
ひとつの産業が衰えても、他の産業へ移ることができる
日本の経産省も検討しているが、日本では社内で育てるという文化があるのでどうなるか

 

ふたつめのテーマは個人の問題として、おふたりにご自身のことを語っていただきました。

 

キャッチャさんはご自身のお母様のお話と、ご家庭で7歳の息子さんの育児に専念していらっしゃるご主人の話を絡めて、自分がどうしたいかが大事だと語ってくださいました。

キャッチャさんご自身は、ハードワーカであるけれど、家族で相談して取り決め、今は上手くいっていて、息子さんと一緒の時間は少ないが、息子さんから「ママが大好き」と言ってもらい、自分自身の今の姿がHappyであるとおっしゃっていました。

 

一方、竹之内さんもご自身のお母様の影響、そして息子さんの話から困難を乗り越えるためにどうすればHappyになれるのかをイメージすることの大切さを赤裸々に語ってくださいました。

 

(島)教育を受け⇒仕事⇒経験を積む⇒キャリアにつながる。しかしどんなに環境が整っていても最後は個人の問題

 

(K)自分が今何をしているか、何を学んできたかは重要ではない。自分自身の価値観、自分にとって何が大事かを見つけて自分の価値をメンテし続けることが大事。そのためには人とのつながり(ネットワーク)を維持していくことが大切。無理だとわかっていれば無駄に戦うのはやめるべきだが、チャンスがあれば恐れずにそれを捉えていくべき

 

(竹)目標はあるがしなやかに可変、でも価値はぶらさない。現実の問題に嘆いていないで、ではどうしたらHappyなのかをイメージしてそこに近づくためのアクションをとること。どんな小さな目標でもかまわないので、まずこうなりたいをイメージすることが必要

 

参加者へのメッセージ

 

最後に参加者へのメッセージをお聞きしました。(マチュア世代、その予備軍、そして男性参加者へ 向けてのメッセージです)

 

(K)これから長い人生をどうしたいのかを考えることが大切
自分自身の価値観をはっきりさせる。何を求めているのか、社会にどういう貢献をしたいのか、自分がどうしたいのかが大事で、他人がどうして欲しいかではない。社会に貢献できることはたくさんあるし、やり方もひとつではない。自分がどうしたいか、どういうときに居心地よいと感じるのか

(男性参加者に向けて)男性には女性の能力は補完するものだと認識して欲しい。組み合わせて世の中を良くしていく。

 

(竹)それぞれの特性を活かす。自分の特性、価値観を大事にする。
そして相手の価値観も尊重する。それぞれが尊重しあう社会。「マチュア世代」には、NevertooLate!で自分のありたい姿をイメージする。仲間を作るのが重要。前向きにお互い語り合える仲間の存在。

 

まとめ

 

最後に島村さんがまとめてくださいました。

 

価値観をしっかり持つこと。

どうしたらHappyなのかを考え、自分だけでなく社会とのつながり

 

■ キャリアアンカー(自分の内なるものに目を向ける)

■ キャリアサバイバル(外に向けて応えていく)

 

この両輪が自分のキャリアを作っていく

 

ネットワーク(仲間作り)の重要性
「マチュア世代」組織の中では上司がいて命令がある。組織から出たら自分のボスは自分。 次のことをどうしていこうと自分で考えていくということ

 

集合写真 

 

島村さんを含め、三人のお人柄が良く出ていて、とても楽しいユーモアあふれるシンポジウムでした。

 

共通するのは、「自分自身の価値観」これを大事にするということ、そして仲間を作り、そのネットワークを大事にすること。Never too Late! でも、自分の価値観を大事にし、そのために何かに挑戦していこうと、それをお互いに支え合っていこうという想いで、今日の出会いを、このネットワークを大切にしていこうと思います。 

 

竹之内さん、キャッチャさん、島村さん、参加してくださった皆さん、そして運営に協力してくださった皆さんすべての方に感謝いたします。 ありがとうございました。


■ プレゼンター:
・ (株) Woomax  代表取締役 竹之内 幸子
・ 駐日デンマーク大使館 参事官 KATJA GOODHEW(キャッチャ グッドヒュー)
・ (株)富士通ソーシャルサイエンスラボラトリ  キャリア開発部 専任部長 島村 泰子

 

■ 後援:
・ 駐日 デンマーク大使館 

 

■ 開催場所:3×3ラボ