今回は「茶葉が持つ香りを楽しむ」をテーマに中国茶を楽しむ会を企画しました。
一口に中国茶と言っても、その種類は1000とも2000とも言われています。その中から季節に合ったお茶を幾つか選び、目の前で淹れていただき、厳選されたお茶菓子とともにいただきました。
参加者同士、お互いの名前がわかるようにいつも胸に名札を付けるのですが、今回はお茶の葉の形をした名札です。始めに参加者の皆さまには冷たい水出しジャスミン白茶がふるまわれ、これでのどを湿らせて会が始まりました。
一通りの自己紹介が終わった後は、まずはお茶の種類のレクチャーから・・・
今回は中国茶の世界ですが、日本茶、紅茶、中国茶、すべて同じアメリアシネンシスという名前の葉を酸化発酵させたものなんだそうです。もっている中国茶基本的な成分も同じ。
お茶の三要素:
・カテキンの渋み・・・抗がん、抗酸化
・カフェインの苦み
・テアニンの旨み・・・リラックス効果
中国地図を広げながら、お茶の産地を確認、各地域によってお茶の種類が異なります。
中国だけでなく、台湾も、豊かなお茶の産地です。
中国茶・台湾茶は大きく6種類に分類されるそうです。
身体の熱をとる以下の種類は低い温度で淹れるのがおすすめ
一方、身体を温める以下の種類は高めの温度で淹れるのがおすすめ
お話の合間には、もちろん中国茶がふるまわれます。
最初は、杉林渓ウーロン茶
最初に香りを楽しんで、それからそっといただきます。
小さな茶器でいただくお茶は、一煎めとニ煎め三煎で、同じお茶でも味が違うのが感じられます。
中国茶には日本茶のような難しいお点前はないそうです。要は楽しめれば良いと北原さん。
真剣な表情でお茶の香りを確かめる参加者の皆さまたち。
癒し系のBGMも音量を下げ、静かな雰囲気の中で、
お茶のお話とお茶の香りで心が静かになっていくのを感じ、
贅沢な時間を過ごしている気分になりました。
茶器や茶道具の紹介に続いて、お茶を淹れる水についてのお話がありました。
硬度とは、水の中に含まれるミネラル類のうち、カルシウムとマグネシウムの合計含有量の指標だそうです。WHOのガイドラインでは、1リットルの水の含有量で以下のように区分されているとか・・・
一般に日本は軟水、ヨーロッパは硬水と言われていますが、同じ日本の中でも、愛知県は26.473、神奈川県は61.850、沖縄県は84.006と随分と違うものです。
ちなみに、ニューヨークは30、でも同じ米国でもワシントンは110、ラスベガスは300、中国では上海が100なのに、北京は350、同じくイギリスも、ロンドンは302なのにエジンバラは35
硬度が高いとお茶が出にくいのだそうで、よく紅茶を淹れるときに言われる「一杯はあなたのために、一杯は私のために、そしてもう一杯はポットのために」と、ポットのためにティースプーン1杯分余分にお茶の葉を使う優雅なセリフは硬度の高いロンドンあたりで流行ったのでしょうか、日本であれをやっては濃くなりすぎるという説明に、苦い経験のある私は思わず頷いてしまいました。
最後のお茶は鳳凰単叢(ほうおうたんそう)。お茶菓子と一緒にいただきました。
一緒にいただいたお茶菓子はわざわざ京都や葉山から取り寄せたもの。
この季節にふさわしいお茶菓子を選んでいただきました。北原さんの心遣いが細かなところにもあふれていました。
少人数でのお茶の会は、思いがけず男性も3人参加してくださり、ちょっと驚きでした。主催者として、中国茶に興味をもってくださるのはどんな方たちだろうかと、参加者が集まらないのではないかと心配しましたが、皆さま「いい時間を過ごした」と喜んでくださって、こちらも嬉しく思いました。
参加の皆さま、そして北原さん、ありがとうございました。冬にまた、今度は冬にあったお茶の会を開催したいと思っています。
■ プレゼンター: 北原弘子
■ 開催場所:ギークオフィス恵比寿